熊本は眼鏡橋のふるさとで、全国の95%が九州に分布し、その約20%の310基が熊本にある。特に江戸時代に架けられた眼鏡橋の数は日本一。その理由は加工しやすい阿蘇熔結凝灰岩が多いことと、種山石工をはじめとする眼鏡橋の技術集団が熊本にいたことがあげられる。種山石工のふるさとは、かつての種山村(現在の八代市東陽町)
伝承によれば種山石工の始祖は、藤原林七。長崎奉行所勤めの折に円周率をひそかに学んだ彼は、刀を捨て百姓姿に身を変えて長崎を離れ、肥後の種山村に移り住み、百姓のかたわら、石橋の研究に没頭したと言われてる。林七は息子や孫らに持てる知識と技術をすべて教え込んだ。
肥後の石工が手掛けた仕事は、東京の浅草橋をはじめ、鹿児島では甲突五橋など30あまり。熊本では霊台橋や通潤橋をはじめ無数の眼鏡橋を完成させている。
写真は種山石工ゆかりの地にある東陽石匠館
外壁には村内産の凝灰岩11,000個、天井に桧の丸太114本を配して建てられた石橋の資料館。町内22の石橋のほか、日本の石橋の歴史や技術、世界のアーチ橋などを紹介。
資料館にある「アーチを作ってみよう」コーナーでは、支保工の上に輪石の代わりとなるブロックを並べ、手前のスイッチを押すと、支保工が自動で降りる仕組み。
東陽石匠館ではその他、種山石工をはじめ、眼鏡橋の作り方など映像を用いて学ぶことが出来る。
東陽石匠館
八代市東陽町北98-2
TEL:0965-65-2700
料金:300円
開館:9:00~16:00
休み:毎週月曜日、年末年始
カーナビ入力情報:128 476 552*85 (マップコードとは)
駐車場:有り(無料)
最終更新日:2022年8月6日